中国南部に客家(はっか)という民族がいます。
元々は中国全土を支配していた漢民族の末裔らしいのですが、
とても感銘を受けた話があったのでシェアします。
客家(はっか、ハッガー、ハッカ)は、客家語を共有する漢民族の一支流と規定される。ただし、中国の少数民族の扱いは受けていない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
彼らは特殊な建築様式の家に住んでいます。
円型の外周部分が高く、3〜4階建てになっていて、
各階に何軒もの家族が住んでいます。
福建土楼(客家土楼)と呼ばれるその集落は、
今や文化遺産でもあり観光地にもなっています。
唯一の入口を閉じると、外敵は容易に侵入できません。
長期の篭城も想定して、
ブタやニワトリなどの家畜を飼っています。
遠い昔に多民族との戦いに追われて南下した歴史が、
こうした強固な閉鎖社会を作り出したようです。
閉鎖社会というとあまり良いイメージが湧かないかもしれませんが、
客家は国の要人や孫文、世界中の華僑の大富豪など
有能な多くの人材を輩出したことでも知られています。
中国でも有名な優れた民族です。
客家の法則
この民族には以下のような教えが伝えられているということ
隣の人に親切にしてもらっても、
その人にお返しをしてはならない。
右隣の家に人に親切にされたら、
反対の左隣の家に人に親切をしなければならない。
なるほど。円型ドームなので、それを続ければ、
いつの日か回りまわって自分に還ってくるというわけです。
まちづくりの中でもよく話題に挙がる、
『無償の奉仕』はどうあるべきか、
客家の法則を体感していると話が変わりそうです。
確かに『客家の法則』をしっかりと伝えていくことで、
多くの偉人を輩出することに繋がった可能性はありそうです。
私たちも、とっさに出る親切な行動は
「お礼を返してもらおうと期待して親切をした」
わけではないはずです。
親切な行動に対してお礼をしたいところですが、
そうするとそのやりとりだけで広がりがなくなる。
親切の輪を次へ次へと回していく。
そうすることで、厚意は無限につながって、
どんどん大きくなっていくわけです。
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